今日は調律師の先生に来ていただき教室のピアノの調律をしていただきました。
ピアノの中を初めて見る人もいるかもしれませんね。
ふたをはずして中のネジを回して音を調節します。
ピアノの中には弦がたくさん張ってあって、弾く事や湿気などでもどんどん音が変わってしまいます。
その点電子ピアノは音が狂ったりしないので調律の必要はありませんね。
今回は、前回の調律から数ヶ月で2ヘルツくらい音程が下がってしまっていたそうです。この2ヘルツって、普通に聴いてもほとんどわからないくらいの差なんです。
真ん中(おへそ)のドから6個上がった「ラ」の音がありますよね。
そのラの音は、世界中の人がその音を基準に音を調整(チューニングと言います。)するような音なんです。
そのラの音は、ヘルツで言うと440ヘルツくらいなんですが、楽器やオーケストラによって数ヘルツの差はあって、そこをきちんと合わせてから合奏すると、音が響き合ってハーモニーが美しくなります。
教室のマリンバは微妙に高くて442ヘルツなんですね。
教室のピアノはマリンバの伴奏にも使うことが多いので、マリンバに合わせて「442ヘルツ」になるように調律をお願いしています。
マリンバはピアノよりも音が狂いにくいです。1度木を削って調整すれば数年間は大丈夫です。
ヘルツが高くなると少し明るい雰囲気の音になる気がします。
このヘルツとは不思議な物で、モーツァルトの時代は432ヘルツだったそうです。
ヘルツが低い音楽を聴いているとゆったりと落ち着いたような感覚があります。物事全てが今の時代よりもゆったりと動いていたのかな、と想像します。おもしろいですね。
ピアノの鍵盤は88鍵あります。
調律師さんはわずかなヘルツの差を正確になおしながら、88鍵全ての音のバランスも取りながら調整するって、すごい事だなといつも思ってしまいます。
例えて言うなら、88人の性格の違う人たちに1人ずつ個別面談をして「あなたはこういう音を出して下さいね」と言ってから、最後に1つの素晴らしい合唱団を作る指揮者、のような感じでしょうか。
調律師になるためには、1年間の寮生活の専門の学校で厳しい勉強と訓練をされるそうです。楽器の構造などを勉強するだけでなく、相当な耳の訓練もされるそうです。
2時間程丁寧に調整して下さいました。
みんなは来週のレッスンで音の違いに気がつくかな?
小さい子ほど気づきやすい気がしますね。
小さい子ほど、調律した次の週に「先生、音が変わったよ」と笑顔で言う子が多い気がします。